事務所便り
弁護士倫理研修
弁護士会では、弁護士に登録した時に倫理研修を受けますが、その後5年、10年、それ以降も10年毎に研修を受けることが義務付けられています。研修を受けないと懲戒処分となることもある厳しい制度です。私は登録30年となり、先日、弁護士会で研修を受けてきました。今年、登録5年、10年、20年、30年・・・・となった会員が参集して、セクハラに関する講義と非弁提携弁護士にならないための注意が説明された後に、各修習期で20人ほどのグループに分かれて、具体的な事例問題が与えられて、弁護士倫理に触れるか、触れないためにはどのように行動したら良いか、などについて討議します。
私の修習期(司法研修所第33期)で東京弁護士に登録したのも80余名だったと思います。現在では、裁判官・検察官を退官した人を加え、亡くなったり他の弁護士会に登録替えした人があって74名が健在です。
私の参加したグループでは、登録当時が年間の司法試験合格者が500人を切っていた時代ですので、クラス(当時は、50人弱の10クラス)や実務修習地で一緒にならなかった人でも顔や名前がわかる間柄です。30年も弁護士をしていると、誰しも相当の事件処理経験を積んできていますので、経験に基づく議論百出、ウルトラCの解決方法や回答が出たりして議論は尽きません。登録番号の一番若い私は司会をしていましたが、司会の役目は、議論を進めることではなく、止める役回りとなる有様で、さすがにみんな弁護士30年だな、と思いました。設問の一つは「遺言執行者と利害相反」で、法的な知識ばかりでなく公平感覚を必要とし、正解がなくて、かなり微妙に回答が揺れる難しい設問もありました。
久しぶりで会う人もあり、懐かしい思いの中で弁護士倫理を改めて勉強してきました。弁護士は、組織の中ではなく、各自が独立して仕事をすることが多いため、思わぬ落とし穴があったりするものです。時の権力からの独立した存在を保証されている弁護士にとって、常に弁護士倫理を行動の基準をしなければなりません。このことを改めて再確認する研修会でした。
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